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  • Jin Kimura

京都・祇園ない藤


昨年作ったYOROZUYAは、今まで私が職人さんや地域の民藝品を

取材していくにあたり直感的に感じた魅力を伝える為に作成をしたアートブックです。

それらの物を現代的なシーンの中で使ってみる事でどう見えるのかを

表現してみたいという想いで作ったものでした。

これから、その時に取り上げさせていただいた品々の選定理由や後日談などを

少しづつこちらのブログに書いていこうと思います。


今回はその初回として、YOROZUYA作成に入るにあたって1番始めに掲載を決めた

京都・祇園の履物屋"ない藤"の弦月をご紹介します。



"ない藤"は1875年(明治8年)に創業された歴史ある履物屋さん。

145年の歴史の中で培われた技術と経験が今も息づいている老舗で

着物好きの女性達から「憧れの履物」といえば"ない藤"の草履と言われる程、

今も日本中に多くのファンがいるオーダーメイドの「履物屋さん」です。

私が職人さんの取材を始め一番最初に訪れたのも実はこちらの"ない藤"さん。

このsamelanguageのブログでは「west side33」での寺地さんとの出会いを

初投稿として書いていましたが、そもそも京都に行く事になったのは、

"ない藤"が作るjojoと言うサンダルを東京白金のBiotopで見つけた事がきっかけでした。







京都にある履物屋の老舗がそんな斬新な物づくりをしている事に惹かれ、

お店を訪問したのですが、その時にまず目に入ってきたのが玄関に置かれていたこの弦月の下駄でした。


白の合皮から少しだけ見える赤のフェルト生地と茶色の台のコントラストが秀逸で、

その大胆なデザインに目を奪われました。





それもそのはずで、こちらの下駄は履物としての使い道はさる事ながら、

その他にも庭下駄と呼ばれ坪庭などの最後の仕上げの品として玄関口等に置かれ装飾されていたそうで、

まさに履物でもあり工藝品でもある特別な逸品です。

また丸い形は"円"と"縁"に因んで縁起が良よいとされており、

贈り物にもとても喜ばれていたようです。

ない藤の下駄はひとりひとり採寸し、花緒300種類、台5000種類を超える品揃えから、

使い手と用途にあう履物を仕立てるので足にもピッタリとはまる上、

今回ご紹介した弦月は、自分のお庭までもより美しく魅せてくれます。




個性溢れるデザインの裏には、履き心地だけでなくお客様を家に迎え入れる為の

最上級の配慮が隠されている事を知り納得でした。

和装の専門店や履物屋でもほとんど取扱いがない、これぞお誂え向きの逸品。





是非皆様も祇園ない藤に寄ることがあれば店内に置かれている

弦月もご覧になってください。


それでは、次回をお楽しみに!

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