検索
  • Jin Kimura

みやがわスポーツ

更新日:2020年6月5日



新年明けましておめでとうございます。

先日、投稿をした通りこれから、 日本の職人さんが手掛ける日用品や工芸品を、 実際にお店に足を運びながら、 自分なりに伝えていこうと思います。

尚、こちらのブログはしっかりと許可を取った上で書かせていただいています。 その分ここでは、書ききれない事も多々あるので、何か不明な事があればが是非私にお問い合わせ下さい。

昨年のクリスマスの一週間程前、会社の職場旅行から帰った私は「みやがわスポーツ」というお店を訪ねました。 そのお店は50年間も続いている超老舗で、

以前、私の先輩がこちらで、とても味のある サコッシュを購入していて、 ちょうど1月に長旅に出る友人へのプレゼントにピッタリだと思いお店に行ってみる事にしたのでした。

お店に入ると、マウンテンウェアやバックなど

様々な山用品が置かれていて、その店内の1番奥に、店主の宮川さんが古いミシンを使いながら、丁寧に生地を縫い合わせている最中でした。

早速、私が「先日私の先輩がこちらで購入していたサコッシュがどうしても欲しくて今日オーダーしに来たんです。」と話すと 「オーダー制では無いから、そこに並んでいるものしかないよ」と店先に並んでいる物を指差して、またすぐに仕事に戻ってしまいました。

あ〜また、いつもの早とちりが出てしまった。。。と後悔しながら 今度は少し、お店の中を見て歩いてから、

再度「これから友達が旅先でトレッキングに行くので、その時にこちらのサコッシュがあったらとても役に立つかなと思って、買いに来たんですが」と再トライしてみると、


とても嬉しそうな顔で「なに⁉︎山用に使ってもらえるの⁉︎それなら、これは最高の一品だよ!」と言って、先程とは打って変わって、上機嫌にそのポーチの事を教えてくれました。

こちらのポーチ(店主はサコッシュではなくポーチと呼んでいます。)は、 お店で売られているマウンテンウェアを修理した際に出た、生地の切れ端を利用して作られていて、物によっては、マウンテンパーカーに用いられる60/40のクロスなども使われていて、非常に丈夫な作りになっているとの事。 しかもそれだけではなく、何か束ねる時にすぐに使ってもらえるよう、 紐の結び目が簡単に解けるようになっていたり、ブーツの靴紐が切れてしまった時に代用できるよう、紐の長さがちょうど150cmになっていたりと、上級登山者の方にもかなりおすすめの仕様となっています。

そんな想像以上に気の利いたポーチ!! 友達もさぞかし喜んでくれるだろうと興奮していたら、宮川さんは続けてこう言いました。

「でも、趣味を仕事にするのは難しいね〜! 私も山が大好きでこの仕事始めたけど、 実際は、山登りに行く機会はめっぽう減ったし やっぱり商売はお客さんがいてこそだから、

自分の事ばかり優先にしてお客さんに迷惑はかけられないでしょ?」

私はしばらく何も返答ができませんでした。

その言葉には「お店を50年間続ける事の重み」が詰まっていたような気がして、「そうですよね!」なんて軽々しく言ってしまったら、とても失礼な気がしたから。

その後、少ししてから 「オーダーを受けていないのも、お客さんの事を思ってなんですか」と聞くと、 また、笑いながらこう答えました。 「まあ、身の丈以上の事をしてもダメなんだよな。一升瓶には一升のお酒しか入らないんだから!」

もうどうなったら、そんな言葉が次々と出てくるのだろう。

一言一言が深すぎて毎回心に刺さりました。

自分のペースを守りながら、 最後の最後までお客さんの事を考えて 仕事をしている宮川さんがとても素敵に見えたのと同時に、始める事よりも、続ける事の方が何倍も大変だという事を改めて強く感じました。

また、次回暇ができたらお店に行って、

邪魔をしないように、色々とお話しを聞きに行こうと思います。 ありがとうございました。

ちなみに今回購入した写真右側の 様々な生地が縫い合わせられたポーチを 友人に渡したのですが、宮川さんからもこういう他のものと違う、面白いデザインを楽しんでもらえる様な人に使ってもらいたいと言われていたので、これからの旅でも、そんな経験をしてもらえたら嬉しいなと思います。


閲覧数:176回0件のコメント

最新記事

すべて表示