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  • Jin Kimura

一生モノ

更新日:2020年6月5日


自分にとっての一生モノを見つけるって、なんか大人になった気がする。

父ちゃんがボコボコになっても使ってるzippoのライターとか、

母ちゃんが昔から愛用しているどこの物かも分からない万年筆とかね。

愛着があって、これだけは譲れないみたいな物に昔から憧れていて、よく欲しがっていた。

今回の記事はそういう、一生大切にしたいモノについてだから書けるのもちょっと嬉しい。

とは言っても、自分は煙草は吸わないし、大して高価な物も持っていないので、今回は大好きなバスタオルについて書こうと思います。

そちらがこのALDIN(アルディン)と言うタオル。


はじめてこのALDINと出会ったのは、6,7年前くらい。 

以前ブログで紹介をした谷中のclassicoで

プレゼントを探していた自分に店主の高橋さんがとてもオススメしてくれて、「使えば使うほど味が出るバスタオルですよ」と言う

セリフがとても魅力的で購入したのがきっかけでした。

この"ALDIN"の刺繍やパッと見た生地感とかで、ここ最近までずっと

海外の物だと思っていたので、

ブログには書かないつもりでいたのが、クープスタンドという日本各地の手仕事品を

取り扱っているお店で偶然、再開して日本製だと判明。


それはもう、待ち望んでいた展開だったもんだから気合いを入れて、

作っている工房にすぐに連絡するものの、しばらくは連絡がこず、、

ようやく返信がきたところで、日程がことごとく合わず、classicoさんに再度お話聞きに行ったら、

「あんまり会いに来られるのは嫌がられるかもね」なんて言われてしまったから、

もう半分心も折れかけていたら、ちょうどオープンファクトリーが近々あるからと

再度ご連絡を頂き、ついに会いに行く事ができました。



ALDINは、富士山の麓、山梨県富士吉田市に拠点のあるTENJIN FACTORYで作られています。

こちらの代表である小林さんは現在三代目、この工場では代々布団の生地や、

裏地、ネクタイ生地などを織っていて、小林さんが代表になった頃はネクタイ生地の生産が

メインだったそうです。しかし、世の中ではクールビズが解禁となりネクタイを着けなくなる人が

どんどん増えていく状況でネクタイの市場は縮まっていく一方、、

そんな時に小林さんの妹さんがフランスで出会ったリネンタオルを持ち帰ってきて、

こんな風に長く使う程、味が出るようなタオルを作れないかと相談を受けたそうです。




当時の織物産業は売場で設定された売値を元に、材料費が決まっており、

いくら良いものを作ろうとしてもそれが叶わない状況で、そんな産業の仕組みに納得のいかなかった

小林さんも、見かけ倒しではなく、本当に自分が納得できる物を作りたいと

考えていたそうで、まさにそれが転機になったと話してくださいました。

ただ、ALDINを始める以前は、シルクを中心とした織物工場だった事もあり、

写真のような耳付きの生地を織るために織り機をリネン用に一新しなくてはいけなかったり、

完成前の、のり付けの行程を浜松まで行ってお願いしなくてはならなかったり、

今までとは全く違った製法でまさにゼロからのスタートだったそう。

それから、慣れないリネン素材で納得のいく生地づくりに試行錯誤する日々が続き、

並々ならぬ苦労を重ねながら、ようやくALDINは出来上がったのです。



今回はALDINの製法についても詳しく教えてもらったのですが、

ここでは書ききれないのでまたどこかで写真と一緒に載せていきたいと思います。

ALDINの製品についてはku:nel vol.26 (2007.7.1)の号でも詳しく説明されています。

小林さんが子供の頃、工場で働いている職人さん達はみんな活気に満ちていて、

それを率いていた工場長のお父さんを見て純粋にこの仕事は楽しいんだろうなと思ったそう。

だからこそ後継ぎに対しても抵抗はほぼ無かったと教えてくれました。

これが取り立てて珍しい事ではなくて、普通なことであり続けて欲しいと願うのは、

実際に職人の仕事に携わっていない自分の、都合のいい話だけど、

それでもやはりこれが普通であり続けてほしいと思う。  


これからの職人の世界を盛り上げるのは、

未来を担う私達のような若者世代、

今回も見習いたい教訓が沢山詰まった良いお話しを聞くことができました。

もっと歳をとったら、こういう物を一つ一つ 子供に残していけたら良いねえ 

小林さんありがとうございました。


帰り際になってうっすらと富士山も顔を出してくれてました。 

おわり


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